十月
鱗雲

真っ青に澄んだ大空にぽっかりぽっかりとした秋ならではの雲が行儀良く並んでいる中へ、 うさ犬お兄ちゃんほんまるが七輪を手に登場すれば何やら探し物のご様子にて、 あっちへウロウロ、こっちへウロウロと、傍らで不思議そうに首を傾…
名月を

更新日本日は当年の仲秋の名月、 「名月をとってくれろと泣く子かな」とは当サイトうさ犬歳時記にも度々ご登場願う小林一茶翁の詠ですが、 うさ犬お兄ちゃんのほんまるも弟のはなまるにあの見事な満月をせがまれて困り果てているようで…
ハロウィーン

頭に何やら物を載せるのはうさ犬弟ははなまるのお得意、十八番にて、 今日もカボチャを頭に、本人は得意にても、傍目は不安な彼方へヨロヨロ此方へヨロヨロと、 案の定、後ろ向きに進んだ其の時、何に躓いたやら、この光景はいつか見た…
柿喰へば

何処で聴き付けたか、 正岡子規詠ずる「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」とて、 此処は聖徳太子の建てし世界最古の木造建築にはあらねども、 片腹にてごしごしと用意の柿を一擦り、 堅くも無く、柔らかも過ぎずのその実にひとつ齧り付き…
チャンバラ

天高く馬肥ゆる秋、ちゃんばらごっこに打ち興じるうさ犬兄弟です。 なかなかの手合い、鎬を削る好勝負のようですが、 当勝負の切っ掛けも手頃なチャンバラ用具を笊の上に見つけたからのようで、 扨、その笊の傍らには七輪、七輪に墨を…
春日の秋

奈良は春日大社の秋の風物詩と云えば参道南、鹿苑角切り場にて、 鉢巻に法被で身を固めた勢子の追い込めば横倒して、 板前ならぬ神主の構える前の俎板の上の鯉とは、 鹿の角切りに怯えているかに見えるうさ犬お兄ちゃんほんまるの隠す…
玉入れ

スポーツの秋、各地で催される秋の大運動会に遅れるなと、 此処でも紅勝て白勝ての大熱戦が繰り広げられている小学校の校庭で、 折しも白熱の競技は騎馬戦と共に伝統的定番、皆が紅白に分かれて戦う玉入れで、 なかなかの健闘を見せる…
鬚

実りの秋です、食欲の秋です。 房一杯に大粒の実を抱えた葡萄をいっぺんに頬張ろうとしているのはうさ犬弟のはなまるが、 思いっ切り詰め込めば、案の定頬っぺたはもごもごと凸凹だらけですけれど、 喉元嚥下、甘い果実を味わう前のこ…