中華の古い言葉に兄弟鬩于牆（けいていかきにせめげども）、外禦其務（そとそのあなどりをふせぐ）とあるとか、 いつもは喧嘩ばっかりしてるのに、いざ何かあれば一致団結するのは、本邦否や問わず共通の様で、
扨、時はお彼岸、何処からか餡子の甘～い香りが漂って来るのを この三人は嗅ぎ逃したりしやしません。
鼻腔を擽る美味しそうな匂いの出処を突き止めれば、 早速身体の順に壁に手を付き親亀小亀の肩車にて丈を上げ、子供の届かぬ棚の上に手を伸ばせば、 果たして思った通りに三つの欲望を満たすに充分な牡丹餅が隠されていました。
斯くして三人に思わぬ僥倖、即ち『棚から牡丹餅』…お後が宜しいようで。（2006/1/25）