円月殺法

円月殺法1 円月殺法2

秋空の下、爽やかな風が通り抜けるようになりました。

過ごし易くはなれどもモモ之介の悪戯心は年中通して変わらず、 今日もも今日とて何を思いついたやら、うさ犬お兄ちゃんはほんまるの尻尾に何やら書き込んでいるようですけれど、 描かれるほんまるも承知の上での様子、別段怒る風でもなく、描かれる図形を繁々と眺めていれば、 モモ之介の筆先は真ん丸尻尾真ん中に着地して、 外へ向かってくるりくるりと描いた弧の次第に大きくなれば、 墨痕淋漓たる螺旋形状の図形が出来上がりました。

扨々、二人の共同作業で何を仕出かそうとするのやら、 場面は変わって屋敷の庭の此処は隣家との境界は竹垣の連なる処、 飛び疲れたのか蜻蛉の一匹、垣根の先に止まっているその前方、 上空からゆっくりゆっくり降下するはほんまるの後姿に付きたる件の尻尾の螺旋図形、 居然たる蜻蛉の丁度前に据え、僅か乍お尻をくる~りくる~りと回せば、 さては蜻蛉の目を回す作戦にて、やはり背後からはモモ之介がそろりそろりと蜻蛉に迫り、 すは、蜻蛉危機一髪!

生け捕られ、体躯に糸を繋がれ、モモ之介とほんまるに慰みに追いかけられる運命や否や!

いやいや、こんなまやかし上手く行くはずも無ければこそ、ご心配あらめ、 蜻蛉は悠々飛び去り、かのにたりは思う通りには事は運ばないと思い知ることでしょう。(2006/9/5)

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